ポイントはAirMac ユーティリティでBonjourの設定をすることと、事前にUSB接続でプリンタドライバのセットアップを行なっておくこと。どうやらBonjourを使う場合、USB接続でセットアップしたドライバソフトを見に行くようで、これをやらないとはまる。
環境は以下のとおり。
- AirMac Express (※使用しているのは一つ前の世代なのでBonjourの設定が必要)
- HP Photosmart PSC 2150
- Mac OSX (10.6.8, 10.8)
- Windows (Windows XP Pro 32bit, Windows 7 Pro 64bit)
1.通常のUSB接続でのセットアップ
まず通常のUSB接続でのセットアップを行う。ドライバソフトの入手はメーカーのダウンロードサイトからダウンロードするか、OSのアップデート機能で入手する(PSC2150の場合、Macは後者のみ)。以下はドライバソフトのOS別対応表。
- Macintosh用ドライバーダウンロード一覧表 HP PSC 2150 オールインワン | HP® サポート
- 各種Windows OS対応ドライバーダウンロード一覧表 HP PSC 2150 オールインワン | HP® サポート
USB接続でのセットアップ方法については省略。わからない場合には説明書かメーカーサイトの解説を見てほしい。
- HP PSC 2150 オールインワン | HP® サポート
- OS X 10.8 Mountain Lion: Mountain Lion付きMac上でのプリンターのインストールおよび使用 HP PSC 2150 オールインワン | HP® サポート
- Windows Updateドライバーのセットアップと使用方法(Windows 7) HP PSC 2150 オールインワン | HP® サポート
- OS同梱(内蔵)ドライバーのセットアップと使用方法(Windows 7) HP PSC 2150 オールインワン | HP® サポート
- Windows 7内蔵ドライバーのインストールができない HP PSC 2150 オールインワン | HP® サポート
- Windows Updateドライバーのセットアップと使用方法(Windows 8) HP PSC 2150 オールインワン | HP® サポート
2.AirMacユーティリティのインストール
USB接続でのプリンタセットアップが完了したら、次はAirMac Expressの設定に必要なAirMacユーティリティをインストールする。AirMacユーティリティには5.6.1と6.2の二系統があるが、手持ちのAirMac Expressはバージョンが一つ前の世代なので、5.6.1で設定を行う。なお、MacOS 10.8にはAirMacユーティリティの6.xが入っているため、AirMacユーティリティの5.6.1はそのままだとインストール出来ない。Mac OS 10.6.8か10.7の環境にAirMacユーティリティをセットアップして、そちらから、設定を行う方が無難だろう。試しにUSBメモリにコピーして、ファイル名をリネームしてから10.8の環境にコピーしてみたところ動かせたが、10.8環境での動作は保証外なのでオススメはしない。
- AirMac ユーティリティ 6.1 (Mac)
- Mac 用の AirMac ユーティリティ 5.6.1
- AirMac ユーティリティ 5.6.1 (Windows)
- iTunes App Store で見つかる iPhone、iPod touch、iPad 対応 AirMacユーティリティ
3.AirMac Expressの設定
今回は既にAirMac ExpressでAirPlayの音楽ストリーミング機能を利用していることもあり、AirMac Expressの無線LAN設定(ブリッジ接続)は設定済み。プリンタを利用するための設定のみを追加で行う。USB接続でのドライバセットアップは済ませておくこと。- AirMac ExpressとPSC 2150をUSBケーブルで接続する。
- プリンタの電源をONにしてからAirMacユーティリティ 5.6.1を起動する。
- 設定はアシスタントを使っても良いが、今回は手動設定を選択。
- [プリンタ]タブの項目を選ぶ。
- 共有名にHewlett-Packard PSC 2150 Series]の表示が表示されている事を確認。
- 共有名の下にある[Bonjourを使用してインターネット経由でプリンタを共有]にチェックを入れてアップデートボタンを押す。
Bonjourを使ってサービスを全域的にアドバタイズするには、ワイドエリアホスト名が必要です。AirMac設定の”ベースステーション”パネルにある”編集…”ボタンをクリックして、Bonjourの設定を構成できます。この場合、ホスト名やユーザー名、パスワードの設定が別途必要になる。
- [AirMac]タブの[ベースステーション]を選ぶ
- [AirMac Expressの名前]の項目にある編集ボタンを押す
- [ホスト名]の項目にある[ダイナミック・グローバル・ホスト名を使用]にチェックを入れる。
- ホスト名・ユーザー名・パスワードをそれぞれ設定する。
- 完了を押してからアップデートを押してAirMac Expressを再起動させる。
AirMac Expressの設定内容の保存
- AirMac ユーティリティを起動
- メニューにある[ファイル]から[構成ファイルを書き出す]を選ぶ
- ファイル名を指定してファイルを保存
初期化などした状態から設定内容を書き戻すときは同じメニューから[構成ファイルを読み込む]で設定を書き戻せる。
4.MacとWindowsの設定
AirMac Expressの設定が完了したら、今度は各OSごとにAirMac Express経由で使用するための設定を行う。Macの設定
- Dockにある[システム環境設定]を開く。
- [ハードウェア]の[プリントとスキャン]を選ぶ。
- [プリントとスキャン]の設定パネルにある[+]ボタンを押して、プリンタを追加。
- [デフォルト]のタブには一覧の中に名前がHewlett-Packard PSC 2150 Series、種類がBonjourと表示されているはずなのでそれを選ぶ。
- 下の名前と場所の表示欄にプリンタ名と場所の名称(AirMac Express)が表示されていることを確認する。
- ドライバの項目で[hp psc 2150 series]を選んだら追加ボタンを押す。
- プリンタ一覧にHewlett-Packard PSC 2150 Seriesが表示されていればOK。
両面印刷ユニットを使う場合の設定
両面印刷ユニットを使用する場合にはさらに以下の手順が必要。- [プリントとスキャン]の設定パネルを開く
- 左側のプリンタ一覧でHewlett-Packard PSC 2150 Seriesを選択状態にする
- 右側にある[オプションとサプライ]ボタンを押す
- [ドライバ]の項目を選ぶ
- 使用するドライバが[hp PSC 2150 Series]になっていることを確認
- [HP 両面プリント アクセサリー(両面印刷ユニット)]の項目にチェックを入れる
- OKを押す。
これで印刷ができるようになっているはずなので、一旦テスト印刷を行う。複数枚の印刷データを正常に印刷できていればOK。
なお、上記設定では[オプションとサプライ]にある[サプライのレベル]でインク残量の確認ができる(Windowsでは不可)。通常のプリンタサーバ経由では双方向通信が出来ずインク残量の確認ができないことに比べると、格段に便利だろう。ただしスキャナとカードリーダーは使えないのでその点は割り切りが必要。
Windowsの設定
Windowsの場合、AirMac Express経由でプリンタを使えるようにするにはBonjour Print Services for Windowsのインストールが必要となる。インストールが完了するとデスクトップ上に「Bonjourプリンタウィザード」のアイコンが作られるので、これをダブルクリックして画面の表示に従って手順を進める。Bonjourプリンタウィザードの設定
- Bonjourプリンタウィザードを起動して[Bonjourプリンタを参照]を開く
- 共有プリンターの項目でHewlett-Packard PSC 2150 Seriesを選択
- Bonjourプリンタウィザードの完了で以下の内容になっているか確認
- 名前:Hewlett-Packard PSC 2150 Series
- 製造元:HP
- モデル:HP psc 2150 Series
- プロトコル:Raw
- 規定のプリンター:いいえ
完了を押すとインストールが完了となる。
Bonjourセットアップウィザードでプリンタ名が出てこない場合
プリンタ名が出てこない場合、Bonjourの通信自体ができていない場合がある。OS純正のWindowsファイヤーウォールであればBonjourセットアップ時に設定されるが、それ以外のセキュリティソフト付属のファイヤーウォールだと別途ファイヤーウォール設定が必要になる場合があるようだ。Bonjourのインストーラー配布ページに記載があるように、UDPのポート5353を許可にしておく。あとはAirMac Expressのipアドレスも許可対象にしておいたほうがよいだろう。Windows XPの場合
WindowsXPの場合、PSC2150のドライバはOSに同梱されていないからか、USB接続用のドライバをインストールしていないままだとBonjour でのセットアップ時にプリンタ名が出てこなかった。メーカーのダウンロードサイトからプリンタドライバをダウンロードして、USB接続でのセットアップをしておく。Windows VistaやWindows 7の場合
Windows VistaやWindows 7についてはOS同梱かWindows UpdateでUSB接続用のドライバが用意されているので、USB接続でのセットアップが済んでいればプリンタ名はでてくる(はず)。Windows 8の場合
Bonjour Print Services for WindowsがWindows 8に正式対応していないためか、Bonjourプリンタウィザードを使ってもPSC2150のプリンタドライバが出てこなかった。代替策としてhp Deskjet 5520を選択した。テスト印刷(複数ページのPDF)では特に問題なし。2013/07/24追記:上記ではhp Deskjet 5520を選択しているが、PSC2150のプリンタ部分はhp Deskjet 5551が開発時のベースになっているそうなので、選択肢に出てくるようであればhp Deskjet 5551を選択した方がよいかもしれない。セットアップ方法の詳細はWindows8での代替ドライバーインストール方法を参照のこと。
規定のプリンターを変更
USB接続でセットアップしたプリンタに[通常使うプリンターに設定]のチェックが入っている場合には、そのままだと毎回印刷前に印刷先のプリンタを変更することになる。AirMac Express経由での印刷を既定のプリンターにしておく場合には以下の設定を行う。
Macの場合
- Dockにある[システム環境設定]を開く。
- [ハードウェア]の[プリントとスキャン]を選ぶ。
- [プリントとスキャン]の設定パネルにある[デフォルトのプリンタ]でHewlett-Packard PSC 2150 Seriesを選択
Windowsの場合
- [コントロールパネル]の[ハードウェアとサウンド]から[デバイスとプリンターの表示]を選んで、プリンタが追加されているかどうかを確認する。
- Hewlett-Packard PSC 2150 Seriesのアイコンを右クリック
- [通常使うプリンターに設定]にチェックを入れておく。
セットアップが完了したらテスト印刷を行う。PDFやWord、Excelなど複数枚のデータが正常に印刷されればOK。
以上でAirMac Express経由での印刷設定は完了となるが、複合機の場合だと印刷以外の機能(スキャナやカードリーダー、FAXなど)は使えない。またWindowsではインク残量の確認もできない。そういった機能も使用したい場合には素直にネットワーク対応の複合機を購入することをお薦めする。
以上でAirMac Express経由での印刷設定は完了となるが、複合機の場合だと印刷以外の機能(スキャナやカードリーダー、FAXなど)は使えない。またWindowsではインク残量の確認もできない。そういった機能も使用したい場合には素直にネットワーク対応の複合機を購入することをお薦めする。
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